ITIL運用管理ツールは高額ですから、導入後は常に、効果を検証していく必要があります。ITIL自体は、国際的に認められ、精査され、高い評価も受けているマニュアルで、信頼性が非常に高いわけですが、その運用管理ツールは、個々の企業が販売しているものであり、評価するのはユーザーとなります。ITILほど評価の定まった、絶対的に信頼できるほどのものではないと考え、利用価値があまり認められないと判断したら、使用を見直すことも検討しなければなりません。費用対効果を検証することなく、漫然と使うのは望ましくありません。できれば組織内に、ITサービスマネジメントの担当者や担当部署を置き、ツールの効果を検証できるような能力を身につけさせていきたいところです。

ITILほど絶対的価値を持つものではない

同じ意味としてヘルプデスクという用語が存在しますが、その用語はユーザーをヘルプするという上から目線的なイメージがあるため、好ましくない印象が存在します。従ってほとんどの企業がサービスデスクという用語を用い、そういう名称にすることで優れた効果を生み出しています。ヘルプデスクは問い合わせがあった時だけに、それに応えるといのではなく、積極的にユーザーに対して情報を発信するという性質を持っています。ユーザーにとっては製品に対しての評価が分かれることが多いですが、この積極的なメッセージ性をユーザーが感じ取れば、それは高評価に繋がります。企業が生き残りをかけた熾烈な競争を展開していく上では、必ずこうしたユーザーのお問い合わせに丁寧に応えていく姿勢が大事です。

自社内で専門家を育てていくことが大事

最初は、全体像がつかめないまま、商品の導入に踏み切るのも仕方がない面があります。ただ、こうした商品を導入するというのは、ITサービスマネジメントの重要性に気づいたからに他なりません。そうであれば、あとは自社内で、ITサービスマネジメントの専門家を育てていくことです。専門知識がある人を、ヘッドハンティングのようにして採用してもいいでしょう。ある程度の知識がある専門家がいれば、商品導入の効果を、正しく検証することができます。より費用対効果が高い商品に、代えることもできるでしょう。もともと良い商品であれば、より効果的に使いこなすこともできるようになります。ITサービスマネジメントには、マニュアルも商品も大事ですが、それらを効果的に運用できる態勢が不可欠となります。